節税のために赤字を出すべきか?経営者が知るべきリスクとは(有効な節税とそうでない節税の分かれ道)

2 経営を取り巻くお金の話

序章:寄り道から始まる経営の話

😏 私
清水寺へ行くつもりが、途中で冷酒に惹かれて寄り道。気づけば、目的地に着く頃には足元がふらついている――そんな経験、経営にも似ていると思うんです。節税も「寄り道」のひとつ。ところが、うっかり赤字まで行ってしまうと、それはもはや「転落」です。

💬 ランディ君
確かに、前回の記事 清水寺までの寄り道が教えてくれること(寄り道と冷酒、経営の落とし穴)節税は寄り道に似ている?(経営判断を誤らないために) と同じく、「どこまで寄り道が許容されるのか」が大事ですね。

節税はゴールではない

😏 私
「節税のために設備投資したら赤字になった」という話を聞くと、まるで財布を軽くするためにズボンごと脱いでしまった人を想像してしまいます。

💬 ランディ君
国税庁の統計によると、日本の法人企業の約7割が赤字決算をしています(国税庁「会社標本調査」)。ただし、その多くは本業不振によるもの。計画的に赤字を作って節税するのは、長期的には経営リスクを高めます。

有効な節税とそうでない節税の分かれ道

有効な節税

💬 ランディ君
例えば、次のような節税は「有効」と考えられます。

  • 中小企業投資促進税制などを活用した、将来の成長につながる設備投資
  • 生命保険や退職金準備といった、リスクマネジメント兼節税
  • 福利厚生の充実など、従業員のモチベーション向上を兼ねる支出

そうでない節税

💬 ランディ君
逆に「そうでない節税」は以下です。

  • 利益を圧縮するためだけの過大な交際費
  • 回収可能性が低い投資
  • 将来のキャッシュフローを無視した支出

😏 私
なるほど。要は「寄り道して景色を楽しむ」のと「道端の沼に落ちる」の違いですね。

赤字=節税? その誤解

😏 私
赤字で法人税がゼロになると、一見「究極の節税」に見える。でも実際は資金繰りが苦しくなり、銀行の融資審査にも影響します。まるで冷酒を飲みすぎて、帰りの坂道で転ぶようなものです。

💬 ランディ君
はい。金融機関は「利益」と「キャッシュフロー」を重視します。赤字決算が続けば、借入の条件悪化や新規融資の拒否につながり、経営の選択肢が狭まります(中小企業庁「中小企業白書」)。

まとめ:節税は未来への投資とセットで

😏 私
節税は「寄り道」。景色を楽しみつつも、最終的には清水寺にたどり着かないと意味がない。赤字にしてまで税金を減らすのは、旅を放棄するようなもの。

💬 ランディ君
ですから経営者が考えるべきは「税金を減らす」ことではなく「利益を未来につなげる」ことです。その中で節税をうまく活用するのが正しいアプローチですね。

本日のまとめ

  • 節税は目的ではなく手段
  • 「有効な節税」は未来の成長や安全網につながる支出
  • 「赤字による節税」は融資や経営安定を損なう危険がある
  • 目的地(企業の成長)を見失わないことが大切

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