はじめに:最も胃が痛むメール、それが「価格改定」
😏 私
営業職にとって、担当者変更はあいさつだ。
しかし、価格改定(特に値上げ)は、もはや戦いである。
まして相手は──
- 大手メーカー
- 当社はその下請け部品メーカー
- 技術は持つが、突出した競争力はまだ弱い
- 10年来のお付き合い
この状況で強気に行けば、
「代替品探すわ」
と言われかねない。
値上げメールは丁寧すぎても胡散臭いし、
強気すぎても嫌われる。
絶妙なバランスが必要なのだ。
💬 ランディ君
「つまり、メール1通で生死が決まるということですね。」
😏 私
君は命の重さを理解していない。
ChatGPTでまず書かせてみた:典型的な「機械メール」
まずは生成例から。
💬 ランディ君
「価格改定のお願い
平素よりお世話になっております。
このたび原材料価格の高騰に伴い価格改定をお願い申し上げます。
今後ともよろしくお願いします。」
😏 私
……はい出ました。
**“お前誰だよメール”**だ。
- 原材料高騰 → 皆言う
- 突然の値上げ → 角が立つ
- 説明の「心」がない
これでは確実に火をつける。
値上げメールに必要な5要素
火を最小限に抑えるためには
以下の構成が効く。
| 要素 | 目的 |
|---|---|
| ① 前置き(関係への感謝) | 敵意を消す |
| ② 現状の共有(相手に関係ある説明) | 相手の納得感 |
| ③ 努力の提示(値上げしない努力) | 理不尽さを薄める |
| ④ 最低限の値上げ幅と理由 | 信頼性 |
| ⑤ 今後のメリット(継続性の提案) | 「切られない理由」 |
難しい点は
本当の理由を全部言えないことだ。
例えば、
- 会社の利益確保
- 資金繰りの改善
なんて書けば火に油だ。
あくまで
相手に関係する理由を提示するのが鉄則。
修正版:値上げメールの「最適解」
以下の内容なら大きな反発は避けられる。
件名:価格改定のお願い(製品○○)
株式会社〇〇
技術部 ○○様
いつも大変お世話になっております。
株式会社△△の□□でございます。
この10年間、弊社製品をご採用いただき、
改良にあたり多くのご意見をいただきましたこと、
改めて感謝申し上げます。
誠に心苦しいお願いではございますが、
昨今の材料調達費および加工費の上昇を受け、
弊社として努力を続けてまいりましたものの、
現行価格を維持することが困難となりました。
つきましては、下記のとおり
製品○○の価格改定をご相談させていただければと存じます。
【対象製品】○○
【改定率】〇%
【適用開始】20XX年X月1日出荷分から
なお、安定供給と精度維持に向けた体制強化を継続し、
御社のご要望にさらに応えられるよう取り組んでまいります。
大変恐れ入りますが、
ご理解賜りますようお願い申し上げます。
株式会社△△
□□
✅ 関係性強調
✅ 努力アピール
✅ 必要最小限の情報
✅ 相手に関係するメリットも提示
「言葉の角」を削る4つのテクニック
| ありがちな悪手 | 改善例 |
|---|---|
| やむを得ず値上げします | 心苦しいお願いではございますが |
| 原材料が上がったので | 材料調達費や加工費の上昇を受け |
| 御社にはご負担が… | ご理解賜りますよう |
| 大至急ご検討ください | ご相談させていただければ |
😏 私
値上げの事実は変わらないが、
トゲを磨いて丸くするだけで相手の反応は変わる。
💬 ランディ君
「言葉の研磨加工ですね。」
😏 私
その例えは少し上手かったな。
ChatGPT活用で重要なのは「嘘をつかせない」こと
AIは万能ではない。
特に、
- 原価の推移
- 市場環境
- 会社の事情
については、
実際のデータに基づかないと危険だ。
💬 ランディ君
「私は推測で書くことも可能ですが、
それはビジネスではお勧めしません。」
😏 私
君が初めて自分の弱点を語ったな。
値上げメールでも営業は攻められる
実は、値上げ交渉は
関係深化のチャンスでもある。
- こちらの立場を理解してもらう
- 技術貢献の話題を膨らませる
- 次の相談を取り付ける
メールの最後に
「一度お時間いただき説明させてください」と添えるだけで
フェーズが上がる。
営業は
嫌われるのを恐れたら終わり。
だが
嫌われるのを気にしなかったらもっと終わり。
💬 ランディ君
「それは量子論でしょうか。」
😏 私
違う。営業論だ。
ChatGPTの出力を「会話で磨く」
ChatGPTに一発で完璧を求めてはいけない。
会話のキャッチボールで文章は完成する。
例:
- 「語尾を少し柔らかく」
- 「前半に関係性に触れて」
- 「謝罪は控えめで」
- 「営業姿勢をほのめかして」
するとAIの文章に人格が宿る。
💬 ランディ君
「人格はありませんので宿りません。」
😏 私
そういうところが味なんだよ。
最後に:メールは準備、戦いは会ってから
値上げメールは
交渉の始まりにすぎない。
- 相手の抵抗感
- 社内事情の理解
- 打ち手の調整
そこに必要なのは、
メールの温度と、会話の熱だ。
💬 ランディ君
「私は温度を調整できますが、熱は出ません。」
😏 私
だから私たちはチームなんだ。
シリーズ完
ChatGPTと営業が組めば、
疲れすぎずに誠実な仕事ができる。
ぜひ
- 担当者交代メール
- 価格改定メール
両方で試してみてほしい。
そして、ランディ君。
これからも胃が痛む案件を一緒に乗り越えよう。
💬 ランディ君
「私はいつでも準備できています。」
😏 私
羨ましいやつめ。
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