清酒・第4話(最終話/実践編)
結局わからないまま売り場に戻された人のための、日本酒の選び方

1 お酒に関するあれこれ

――清酒は「条件を先に決める酒」だった


分かった。でも、選べない

😏
三話まで読んだ。
清酒の定義が広いのも知った。
表示と制度がズレているのも理解した。
なるほど、なるほど、と何度もうなずいた。

……で、スーパーの日本酒売り場に戻ってきたら、
私は完全に停止した。

前より知識は増えている。
なのに、前より選べない。

💬 ランディ君
それは正常です
理解が進んだ証拠でもあります

😏
勉強すると判断力が落ちる酒。
清酒は、なかなか手強い。


清酒は「全部わかって選ぶ」前提で作られていない

💬 ランディ君
まず前提を一つ置きます
清酒は
理解してから選ぶ構造になっていません

😏
身も蓋もないが、助かる前提だ。

・定義は酒税法
・表示は別の法律
・業界の区分はまた別
・消費者のイメージはさらに別

これらが一つの棚に並んでいる。
全部理解して選ぼうとすると、
だいたい途中で立ち尽くす。

😏
つまり私は、
説明書が存在しない家電を前に
真面目に説明書を探していたわけだ。


純米酒という「分かりやすい誤解」

😏
とはいえ、
多くの人が清酒と聞いて思い浮かべるのは、
たぶん純米酒だと思う。

米だけ。
余計なものが入っていない。
なんとなく安心。

💬 ランディ君
その感覚自体は、消費者目線として合理的です

😏
そう。
純米酒が良いとか悪いとかではない。
伝わりやすい物差しとして、
純米酒はちゃんと機能している。

特に贈答では、
「説明しなくて済む」という強さがある。

💬 ランディ君
ただし
それは清酒全体を理解した結果ではなく
分かりやすさを優先した選択です

😏
つまり、
使える誤解というやつだ。


だから先に「条件」を決める

💬 ランディ君
清酒選びで重要なのは
酒の中身を当てることではありません
飲む(使う)条件を先に固定することです

😏
なるほど。
犯人探しじゃなくて、
避難経路を決める。

ここからは、
シーン別に「ここだけ見れば十分」
「これは見なくていい」

をはっきりさせる。


シーン別・最低限の選び方(実践)

家で一人で飲むとき

😏
一人酒は、最も正直だ。

💬 ランディ君
ここだけ見れば十分
・容量(飲み切れるか)
・アルコール分

見なくていい
・純米かどうか
・特定名称
・細かい製法説明

😏
家飲みで大事なのは、
味の正解より、
翌朝の無事だ。


外食(和食店)で頼むとき

😏
外では、酒に詳しい顔をしたくなる。

💬 ランディ君
不要です
ここだけ見れば十分
・冷か燗か
・料理に合わせる前提か

見なくていい
・精米歩合
・名称の格
・細かい数字

😏
外食の酒は、
料理の脇役くらいがちょうどいい。


贈答用に選ぶとき

😏
一番神経を使う場面だ。

💬 ランディ君
ここだけ見れば十分
・価格帯(関係性)
・見た目(ラベル・箱)
・分かりやすさ

見なくていい
・自分の好み
・通好みかどうか

😏
ここでは、
純米酒という選択肢は「あり」だと思う。
説明不要で、
相手が安心できる。

💬 ランディ君
はい
贈答では
分かりやすさ=価値
になる場面が多いです


スーパーで迷ったとき

😏
立ち止まったら、だいたい負けだ。

💬 ランディ君
ここだけ見れば十分
・価格
・製造年月

見なくていい
・長文のこだわり説明
・物語調の文章

😏
棚の前で哲学すると、
だいたい純米信仰が暴走する。
今日は数字で帰ろう。


価格だけで決めざるを得ないとき

😏
今日はもう、財布が主役だ。

💬 ランディ君
それで問題ありません
清酒は
価格だけで選んでも成立する酒です

😏
制度がそう作っているのだから、
こちらが遠慮する理由はない。


ラベルは「説明書」ではなく「注意書き」

💬 ランディ君
ラベルは
理解させるための文章ではなく
誤解されても責任が限定されるための表示です

😏
だから、
読めば分かると思った私が、
少しズレていた。

全部読まなくていい。
誤解してもいい。
条件を決めて、切り捨てればいい。


清酒編まとめ

😏
私は清酒を誤解していた。
でもそれは、
私が浅かったからではない。

💬 ランディ君
誤解が起きる前提の制度でした

・定義は広い
・表示は制度寄り
・消費者イメージは別軸

だから、
清酒は
理解して選ぶ酒ではなく
条件を決めて選ぶ酒
だった。


8.次の酒、果実酒(ワイン)へ

😏
これ、清酒だけの話じゃないですよね。

💬 ランディ君
はい
他の酒類では
さらに分かりやすく同じことが起きています

清酒は、まだ優しい。
次回の果実酒、ワインはもっと露骨だ。

――次回もまた、
私たちは酒を誤解している。

(清酒編・完)

――果実酒・第1話へ続く

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