なぜ源田選手の守備は評価されないのか?(源田選手から考える地味な職人の価値)

4 The Art Of Useless Stories(読んでもためにならない話)

ホームランを評価するのは解るが、源田選手の守備は面白い

😏
WBCが始まった。
ありがたいことに家族がネットフリックスに入っているので、私は毎試合を観戦している。

もちろん世間の関心は、豪快なホームランである。
大谷の満塁弾。
鈴木の一発。
吉田の一振り。

テレビはそればかり映す。

しかし私は、どうにも別の選手ばかり見てしまう。
ライオンズの源田である。

打つ方は、正直あまり期待していない。
だが守備は、実に妙なほど落ち着いている。

ヒットになりそうなゴロ。
嫌なショートバウンド。
三遊間の深い当たり。

これを、まるで朝の歯磨きのような顔で処理する。
そして何事もなかったようにベンチに戻る。
派手なガッツポーズもない。
これが、どうにも気になる。


💬 ランディ君
源田壮亮選手は、守備評価の高いショートとして知られています。

NPBのデータでは、長年ショートのレギュラーとして出場し続けており、2024年も143試合に出場しています。
打率は.264と平均的ですが、守備力の評価が非常に高い選手です。

2025年のNPBの個人守備成績は987で遊撃手としてはセ・パ通じてトップの成績です。

つまり、派手な数字ではなく、守備の安定感でチームに貢献するタイプです。
出典 NPB
https://npb.jp/bis/2025/stats/fld_p.html


😏
なるほど。
つまり彼は、統計上も地味である。

しかし、試合を見ていると妙なことに気づく。
彼の守備はニュースにならない。

台湾戦でも、危ないショートバウンドを普通に処理した。
韓国戦でも、三遊間の深いゴロを静かに捌いてセカンドでアウトにした。

もしあれが抜けていれば、ランナーは出る。
点の匂いがする。
スタジアムの空気が変わる。

つまり、彼は「事件」を起こしていないのである。

ニュースは事件が好きだ。
だから彼はニュースにならない。


💬 ランディ君
守備は「失点を防ぐ仕事」です。

しかしスポーツ報道は「得点を生むプレー」を中心に扱います。

そのためホームランやダイビングキャッチは報道されますが、普通に処理した内野ゴロはほとんど報道されません。

しかし実際の試合では、

・ヒットをアウトに変える
・進塁を防ぐ
・ピンチを広げない

こうしたプレーが勝敗に大きく影響します。
守備の価値は、派手なプレーではなく「普通の処理の確実性」にあります。


😏
つまり源田は、
「普通を異常なレベルでやる人」なのである。

これはどこかで見た構図だ。

そう、中小企業である。
どこの会社にもいる。

トラブル案件を相談すると、なぜか解決の糸口を出す人。

社内の人間関係、取引先との調整、契約の微妙な問題。

何かあると呼ばれる人。

社内の誰かが言う。
「ちょっと源田さん呼んで」

もちろんその人はホームランを打たない。
売上を100億伸ばすわけでもない。

だが、会社が炎上しない。


💬 ランディ君
組織研究では、このような人を
「キーパーソン」
「組織潤滑剤」
と呼ぶことがあります。

問題解決能力や信頼関係によって、組織の摩擦を減らす役割です。

ただし、このタイプの人材には特徴があります。

・成果が数字に出にくい
・問題が起きないので評価されない
・退職して初めて重要性がわかる

という点です。


😏
実に困った存在である。

地味すぎて評価されない。
しかしいなくなると会社が回らない。

プロ野球なら、まだ救いがある。
スカウトが探し、若手を育て、後継者を作れる。

しかし中小企業は違う。
源田さんが辞めた日、会社は突然気づく。
「あれ、これ誰がやるんだ?」

だいたいその頃には、もう遅い。
そして社長は言う。
「彼は普通の社員だと思っていた」

普通の社員が、
会社を守っていたのである。


まとめ

・WBCではホームランが注目される
・しかし試合の流れを守るのは内野守備
・源田選手の守備は「普通を確実に処理する技術」
・守備は事件を防ぐためニュースになりにくい
・中小企業にも「源田さん」が存在する
・問題を未然に処理する人材は評価されにくい
・しかし退職すると会社は突然困る


😏
ところでランディ君。
会社というのは、どうも妙な競技らしい。

ホームランは大騒ぎするが、内野ゴロは記録しない。

💬 ランディ君
しかし会社は、その内野ゴロで守られていることが多いです。

😏
なるほど。

つまり今日もどこかの会社で、静かにゴロを処理している人がいる。
ニュースにはならないが、会社はたぶん、その人のおかげで回っている。

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