居心地のよいポジション
😏 私
人には妙に居心地のよいポジションというものがある。
会社にもある。会議にもある。そして当然、飲み会にもある。
長年の観察の結果、私の結論ははっきりしている。
飲み会で一番楽なのは「NO3」である。
NO1は主賓だ。挨拶を求められる。
NO2は幹事だ。店を決め、席を決め、会計まで面倒を見る。
しかしNO3は違う。
挨拶はしなくていい。段取りもない。席はそこそこ良い。立食なら自由に動ける。
話したい人と話し、飲みたい酒を飲み、気が向かなければ静かに離脱できる。
責任はないが、居心地はいい。
実に素晴らしいポジションだ。
💬 ランディ君
組織論でも似た構造があります。
責任と権限のバランスが最も軽い位置は、意思決定の中心から一歩離れたポジションです。
責任が小さい一方で、情報や人間関係にはアクセスできます。
そのため心理的負担が小さく、居心地が良いと感じる人が多いとされています。
😏 私
ところがこの楽園、長く続くとは限らない。
ある日突然、NO1やNO2になることがある。
すると世界は一変する。
挨拶を考えなければならない。
知らない人からお酌をされる。
聞きたくもない話を延々と聞く。
そして最悪なのは後日だ。
先日はお世話になりました、と言われる。
だがこちらは、まったく覚えていない。
酒の席の記憶ほど当てにならないものはない。
そんなことを思い出したのが、最近の国会を見たときだった。
妙に既視感があるのである。
日本の国会の構造
💬 ランディ君
政治の構造を整理します。
日本の国会では長年、与党が安定多数を確保する構造が続いています。
そのため野党が提出する決議案や法案は、否決されるケースが多いです。
内閣不信任案も同様です。
戦後、提出された回数は多いですが、可決された例は極めて少ないです。
代表例は1993年の宮澤内閣不信任案です。
参考:JIJI.COM https://www.jiji.com/jc/d4?p=ldp110-jpp007837832&d=d4_pol2
つまり多くの場合、提出した時点で結果は予想できます。
😏 私
なるほど。
つまり最初から負けることが分かっている試合をしているわけだ。
これは飲み会で言えば、
どうせ却下される二次会の提案に似ている。
言うだけ言う。どうせ通らない。だから気が楽だ。
ここで私が妙に気になったのが立憲民主党である。
最近の国会では、予算に強く反対し、予算委員長の解任決議案も出そうとしている。
おそらく今後は内閣不信任案も出すだろう。
しかし相手は圧倒的多数の自民党だ。結果はほぼ決まっている。
💬 ランディ君
野党が反対すること自体は制度上の役割です。
政治学では、野党には二つの役割があります。
政策提案。政府監視です。
日本では特に政府監視の機能が強調される傾向があります。
そのため国会では追及型の議論が中心になりやすいです。
1年前の出来事
😏 私
理屈としては理解できる。
だが私は、どうしても思い出す出来事がある。
ちょうど1年前の話だ。
当時、石破内閣は衆議院で過半数を割っていた。
この状況では、野党が内閣不信任案を出せば可決する可能性があった。
つまり政権が変わる可能性があったのである。
ところが立憲民主党は、不信任案を出さなかった。
理由はこうだった。
トランプ関税の中で政治を混乱させてはいけない。
なるほど立派な理由だ。
しかし私は少し不思議だった。
もし不信任案が通ったらどうしよう。そんな空気を立憲民主党の会見に感じたからだ。
💬 ランディ君
政権交代が現実になると、野党は批判する立場から政策実行の立場に変わります。
予算編成。外交判断。安全保障。
すべての責任を負うことになります。
政治学では「責任の転換」と呼ばれます。
旧立憲民主党はNO3席が居心地がよいのか?
😏 私
つまりこういうことだ。
反対するだけなら楽である。
だが決める側に回ると、急に重くなる。
飲み会で言えば、NO3から突然、主賓になるようなものだ。
挨拶を求められる。話題を振られる。最後は締めまでやらされる。
これはなかなか骨が折れる。
その点、今の立憲民主党の立場は実に快適だ。
反対はできる。しかし通らない。
つまり結果の責任はない。
これは政治版のNO3席である。
💬 ランディ君
ただし問題があります。
民主主義では、政権を争う複数の勢力が存在することが重要です。
野党が政権を担う意思や準備を持たない場合、政治の競争が弱くなります。
有権者の選択肢も減ります。
😏 私
そこなのだ。
私は立憲民主党に一つだけ聞いてみたい。
そのNO3の席、本当に座り続けていいのか?
飲み会なら構わない。しかし政治は違う。
誰かがNO1にならなければ、国の方向は決まらない。
反対することも大事だ。
だがそれだけでは、いつまでも席替えは起きない。
立憲民主党はNO3の快適さに慣れてしまったのか?
それとも、いつかNO1の席に座るつもりなのか。
国会中継を見ながら、私はそんなことを考えている。
まとめ
・組織には居心地のよいポジションがある
・飲み会ではNO3が最も自由で責任が少ない
・日本の国会では野党の決議案は否決されることが多い
・立憲民主党は政権交代の可能性があった時、不信任案を出さなかった
・野党が政権を目指さなければ政治の競争は弱くなる
😏 私
ランディ君、結局のところ人間は楽な席に座りたがる生き物だね。
💬 ランディ君
ただし政治の場合、その席を決めるのは有権者です。
😏 私
なるほど。
つまり席替えの権利は、店の幹事ではなく観客が握っているわけか。

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