◎もしかしたら、プーチン大統領の誤算?ウクライナ戦争のチキンレースの結果

社会(society)

ロシアがウクライナに侵攻して1週間がたちました。
予想外と言うか、当然の事ですがウクライナは粘り強く抵抗しています。
恐らく軍事的には勝てるわけないので、今後はゲリラ戦に移行するのではないかと思います。

今回の戦争、ロシアのプーチン大統領とアメリカのバイデン大統領のチキンレースと思ったのですが、バイデン大統領はあっという間に米軍の派兵を否定してしまい、EUも同調。結局プーチン大統領がアクセルを踏んで直ぐに勝利してしまいました。

勢いづいたプーチン大統領は、核戦争の覚悟はあるなどとヒートアップ、もはや軍事的にはロシアの勝利はほぼ間違いなしでしょう。
ウクライナとしてはゲリラ戦でどこまで抵抗できる出来るかですが、援軍の見込めない苦しい戦いです。

戦争とまではいきませんが、相みつが日常のメーカーの間では値引合戦というチキンレースはよくある事です。
で、私がふと思うのですが、意外とプーチン大統領の今回の計画、バイデン大統領が早々軍事衝突しないと宣言したことで、誤算が生じたのではないでしょうか?

プーチン大統領の誤算を私はこう想定します。

プーチン大統領の目的は、テレビで専門家が解説するようにウクライナをロシアとNATOの緩衝地帯とすることだと思います。
北朝鮮が中国と在韓米軍の緩衝地帯であるのと同様です。
そこで、プーチン大統領はロシア軍をウクライナの国境地帯に集結させ、ウクライナを1か月に渡り威嚇しました。
もし、ウクライナに軍事侵攻するなら、国境地帯に大軍を終結させ軍事演習など行はず、相手の防御が整うまでに電撃的に侵攻したはずです。
しかし、そうしなかったのは、当初はウクライナ侵攻の意図はなかったという事です。

おそらくプーチン大統領はロシアの挑発により、NATO軍がウクライナに進駐する事を想定していたのではないでしょうか?
先手はロシアです。
NATOが部隊を進駐させても、規模的にはロシアにはかなわないでしょう。
そしてロシア軍が優位のまま、ウクライナとロシアの国境線でにらみ合い、ヨーロッパにガスを送らないぞ!とか、ロシアは核戦争も辞さないぞ!とか挑発しながら、会談(条件交渉)に持ち込みます。

ロシアの条件はズバリ、ウクライナを含む旧ソ連邦の国をNATO及びEUに加盟させない事です。
今はロシアと仲の良いベラルーシも今後どうなるかわかりません。
気がついたら、ロシアと国境を接する国が全てNATOとなる事は、ロシアの民主化につながり、プーチン大統領の失脚(生命の危機)に直結するので絶対阻止しなければなりません。

で、両軍が国境を挟んでにらみ合う中、中国かインドを仲介役に両軍が撤退する条件交渉に入ります。
NATOはウクライナが加盟を希望しても、これまで加入を認めなかったことからもわかるように、ウクライナを東西の緩衝地帯とすることでロシアとの衝突を避けることに損はないはずです。
つまり、NATOとロシアはWIN&WINです。
アメリカは正直、遥か彼方のウクライナの問題です。


まぁ、競合先に「我社は出血覚悟でとことん値引きしますよ」と脅しておいて、値引き合戦を防ぐために談合に持って行くようなものですネ。

結局、NATOはウクライナから撤退し二度とウクライナに進駐しない(NATOに加盟させない)。ロシアはウクライナの独立を尊重し軍事的な圧力をかけない(ロシア国内のどこに軍を動かそうがロシアの勝手ですが・・・)
そんな、ロシア優位の結果に持ち込みます。
ついでに、ロシア人が支配している東部地区にロシアは介入しないが、クリミア半島はロシア領と認めさせ、ロシア国内に対して勝利を宣言できるようにできたら御の字です。

企業間のチキンレースの代表である値引き合戦も、自社が可能な値引きの限界を計算します。
プーチン大統領も最悪の状態である、ウクライナの国境を挟んでのNATOとのにらみ合いを想定したはずです。

しかし、実際はロシア軍がウクライナに侵攻する前に、バイデン大統領はウクライナへの軍事介入を否定してしまいました。
アメリカの後ろ盾がなくなったヨーロッパNATOも介入を否定「ウクライナは自国のみでロシアと戦ってください、ただし武器はあげますよ♡」といった具合です。

結果、背水の陣で臨んだプーチン大統領は梯子を外された状況になりました。
あれだけ挑発しただけに、欧米が対抗しなかったと言って軍を引く訳にはいきません。
で、プーチン大統領自身もしたくなかったであろうウクライナ侵攻をせざるを得なくなったのです。


値引き合戦を想定し「我が社は100,000円まで値引きますよ」言ったところ競合先が「我社は値引かないのでこの取引は譲ります」と降りてしまいました。
しかし「じゃあ値引きはやめます」というわけにもいかず、結局無駄な100,000円を値引いてしまったようなものです。

ウクライナの抵抗がプーチン大統領の誤算だったと専門家は言っていますが、プーチン大統領も海千山千の大統領です。
ウクライナ侵攻を成功させるのは簡単ではない事は想定していたはずです。
キエフを陥落させても、ウクライナ政府は降伏せずゲリラ戦を展開する限り負けはしません。
そして、紛争が長引くとロシア軍の人的消耗は増え、民間人の犠牲者も増えるので、内外からの批判は高まり、ウクライナ制圧は困難となります。
当然ロシアは国際的に孤立し経済制裁もボディブローのように効いて来るでしょう。
それ程軍事侵攻にはリスクがあり、仮に勝っても国力は確実に弱体化します。

プーチン大統領もそれはわかっているはずです。
しかもロシアはどんな形でも勝たなければ負けなのです。
そして負けはプーチン大統領の失脚を意味します。

私の想定が正しく、バイデン大統領も同様の想定をして、ロシアの弱体化を見越して早々と軍事介入を拒否したとしたら、すごい策士だと思います。
ただし、ウクライナ国民の命の安全はは全く考えていませんが・・・

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