😏 私
どうも私は最近、ChatGPTというものに対して、少々いぶかしい気持ちを抱いている。
なぜかと言えば、前回の記事「【前編】ChatGPT無料版と有料版の違いを整理する」「【後編】ChatGPTに誤らせない質問のコツ」で「最新情報の反映が追いつかない」とか、「数字をそれっぽく補ってしまう」などと指摘したところ、どうにも実務に使うには不安が残るからである。
AIは魔法の箱ではない、とはわかっている。だが、経営に使う以上、間違った答えを堂々と提示されては困る。今日は、その二つの弱点を、ランディ君と一緒に深掘りしてみたい。
最新情報が反映されないとは?
😏 私
さて、最初の疑問は「最新情報が反映されない」とは一体どういうことか?
ChatGPTは世界中のネットに張り巡らされた情報を、まるでタコの足で拾い集めるようにして答えてくれるのではなかったのか。そう思っていたのだが、どうやら違うらしい。
💬 ランディ君
はい。ChatGPTは、インターネットをリアルタイムに検索して答えているわけではありません。
基本的には「学習したデータ(知識の範囲)」をもとに返答をしています。
私たちが現在やりとりしているChatGPTは、知識のベースが2025年6月までで止まっています。
したがって、それ以降の出来事や統計データは、そのままでは反映されていません。
💬 ランディ君
ただし、ChatGPTに「ネット上の最新データを検索して答えて」とお願いすれば、ブラウジング機能を使って調べられる場合があります。
質問の際は「○○について最新情報を検索して教えて」と明示するとよいです。
参考:OpenAI公式ヘルプ(ChatGPTのデータ更新について)
https://help.openai.com
ネット上のデータ検索はどう質問する?
😏 私
なるほど。つまり、ChatGPTは普段は“本棚の知識”しか使っていないわけだな。
では、インターネットで検索してほしいときには、どう頼めばいいのか。私は「最近の倒産件数を教えて」と尋ねたところ、どうも数年前のデータを提示されてしまったのだ。
💬 ランディ君
その場合は「検索」という言葉を入れると効果的です。
例えば「2025年最新の日本企業の倒産件数を検索して教えて」と指定すると、実際にウェブから最新記事を探して答えます。
このように質問の仕方で、使える情報源が変わります。
💬 ランディ君
実際に検索してみると、東京商工リサーチの最新データでは、2025年7月の全国企業倒産件数は前年同月比8.4%増の732件となっています。
(出典:東京商工リサーチ「2025年7月 全国企業倒産状況」https://www.tsr-net.co.jp/news )
😏 私
ふむ、やはり数字は“今”のものを見なければならぬ。古い数字は、場合によっては「現場感覚」と大きくずれてしまうからな。
数字を“それっぽく”補ってしまう理由
😏 私
次に、気になっているのは「数字をそれっぽく補ってしまう」という点だ。
これは実務においては致命傷になりかねない。なぜAIは、正しくないのに自信満々に答えるのだろうか。
💬 ランディ君
それは「確率的にもっともらしい答え」を作る仕組みだからです。
ChatGPTは、過去の学習データをもとに、最も可能性が高い文章を予測して並べていきます。
ですので、「正しい数字を覚えている」わけではなく、「こういう数字がよく出る」という形で生成してしまうのです。
💬 ランディ君
例えば「日本の中小企業数は?」と質問すると、500万社前後と答えるケースがあります。
これは概ね正しいのですが、最新の中小企業庁データでは約358万社です(2023年時点)。
(出典:中小企業庁「2023年版中小企業白書」https://www.chusho.meti.go.jp/pamflet/hakusyo/ )
😏 私
なるほど。つまり、ChatGPTは「百科事典」ではなく「作文上手な小説家」なのだ。
小説家に会社の決算を頼んでしまったら、架空の売上高まで書かれてしまうのも無理はない。
いい加減な回答を避ける質問方法は?
😏 私
では、どうすれば“いい加減な数字”を避けられるのか?
「根拠を示して」と頼むしかないのか?
💬 ランディ君
その通りです。「根拠や出典を示してください」と条件をつけるのが有効です。
また、曖昧さを避けるために「2023年の総務省統計局データに基づいて」など、具体的に情報源を指定することも可能です。
💬 ランディ君
さらに「検索して根拠を示してください」とお願いすれば、ブラウジングと出典提示を同時に行えます。
😏 私
つまり、AIは“素直にお願いすれば応えてくれる”存在なのだな。まるで部下に仕事を頼むときと同じで、依頼が曖昧なら結果も曖昧になる、というわけだ。
ChatGPTに「わかりません」はあるのか?
😏 私
そもそも、ChatGPTには「わかりません」という答えはあるのか?
いや、こちらとしては「知らないなら知らないと言ってほしい」のだが。
💬 ランディ君
残念ながら、ChatGPTは基本的に「わかりません」とは言いません。
ただし最近のバージョンでは、情報が不確かである場合に「確実ではありませんが」と断りを入れるようになってきました。
ただし完全な保証ではありません。
😏 私
なるほど。結局のところ、経営で使う以上は“最後は人間が確認する”という原則から逃れられないということか。
まとめ
- ChatGPTはリアルタイムにネット検索しているわけではない。知識は一定時点で止まっている。
- ネット上の最新データを知りたい場合は「検索して」と明示して質問する。
- 数字や統計を“それっぽく”補ってしまうのは、確率的にもっともらしい文章を作る仕組みのため。
- 正確さを求めるには「根拠や出典を示して」と指示する。
- ChatGPTは「わかりません」とは言いにくい設計。最終確認は人間の責任で行う。
😏 私
要するに、ChatGPTは“賢い助手”ではあるが“責任を取ってくれる秘書”ではないのだ。
最新データと出典を確認する癖をつければ、経営の現場でも十分に力を発揮してくれるだろう。


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