序:ワイン県・山梨の不思議な現象
😏 私
先日、山梨の友人が言ったんだ。「ボジョレーヌーボーも良いけど山梨ヌーボーもうまいよ」と。
で、興味本位で近所のスーパーや酒屋を探したんだが——どこにも置いてない。
💬 ランディ君
それは“地元限定”だからですね。ヌーボーは地元での祝い事です。
なので、山梨ヌーボーは多くが県内販売限定です。
また、甲州やマスカット・ベーリーAはヌーボーは生産量も限られています。
😏 私
うむ。ヌーボーは解る。
だが不思議じゃないか?
山梨には何度も言ったが、山梨県産ワインに、地元の居酒屋で出会えないのだ。
まるで「東京限定の東京ばな奈が東京駅で売ってない」ような話だ。
💬 ランディ君
🍷 比喩としては正確です。実際、山梨のワインは県外販路を重視し、固定客と観光客向け直売が中心。地元の飲食店では仕入れ価格が高く、扱いにくいんです。
“地ワイン”なのに“地酒”じゃない
😏 私
山梨は「ワイン県」として成功した。でも“地酒”として根付いていない。
日本酒のように「地元の酒を地元の店で飲む」文化が薄いのだ。
💬 ランディ君
原因は大きく三つです。
① 小規模生産によるコスト高
② 生産量が少なく安定供給できないため、卸の取り扱いが少ない
③ 料飲店との価格交渉力の弱さ、です。
😏 私
三番目が痛いな。ワイナリーは固定客や観光向け直販で十分売れるから、飲食店に安く卸すインセンティブがない。
💬 ランディ君
ええ。結果として、山梨県内でも“ワイナリー巡り専用ワイン”になっています。
😏 私
それはちょっと寂しい。
本来“地酒”とは、その土地の水や気候、そして“日常の食卓”とともにあるはずだ。
💬 ランディ君
山梨ではそれが「観光土産」に変化したのですね。しかも地元の人が普段飲むには高い。
ボジョレーとの構造の違い
😏 私
ボジョレーはもともと“地元消費型”から世界に広がった。
だが山梨は最初から“外向き志向”だったのでは?
💬 ランディ君
はい。甲州ワインは国際コンクール出品や輸出を目的に品質改良が進みました。
海外市場で通用するよう、葡萄品種や醸造法に多額の投資がされています。
😏 私
それは立派だが、その結果、地元が置き去りになってないか?
甲州やベーリーAの“元来の素朴さ”が消えたように思う。
💬 ランディ君
まさに「地元でしか買えないのに、地元で飲めない」現象です。
ワインが“文化”でなく“作品”になった、とも言えます。
地元ワインの「日常回帰」はあるか
😏 私
私が言いたいのは、別に高級ワインを否定したいわけじゃない。
ただ、もっと気軽に飲める地元ワインがあっていいはずだ。
💬 ランディ君
いくつかのワイナリーでは、その方向の動きもあります。
“デイリーワイン甲州”のようなリーズナブル路線が少しずつ増えています。
😏 私
そうか。
地元の葡萄で、地元の食卓に合う味。
それが「山梨ワインの原点」じゃないか。
💬 ランディ君
ええ。ただし、採算が取れないと継続は難しい。
“地ワイン復権”には、県全体の販路再設計が必要です。
結び:地元で飲まれてこそ地酒
😏 私
観光客が買って帰るワインもいいが、
甲府の居酒屋で普通にグラス一杯頼める——そんな未来を見たい。
💬 ランディ君
🍇 それが実現すれば、ようやく山梨ワインは“地酒”になるかもしれません。
😏 私
次回は、その「なぜ料飲店で出さないのか?」を掘り下げよう。
ワインが“地元から消えた”理由を——。


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