😏 私
年をとると、美味しいお酒が飲みたくなる。
別に哲学的な理由ではない。
単に、安い酒を飲むと胃が翌朝ゴロゴロ反乱を起こすからである。
そこで友人に聞き、銘柄を比べ、ラベルをじろじろ眺めてみたところ――まるで古代文字を解読する学者の気分になってしまった。
😏 私
清酒だのウイスキーだのビールだの、確かに名前は知っている。
しかし、その“裏側”で酒税法やら酒類業組合法やらがドッタンバッタン大騒ぎしているとは、つい最近まで知らなかった。
どうも我々飲助にとって、真のラスボスはラベルではなく法律らしいのだ。
💬 ランディ君
法律は酒類の分類や表示事項を細かく規定しています。
特に酒税法は、酒類の品目ごとに製法や原材料を明確に定めており、税率も変わります。
そのため、一般消費者の直感とは違う分類が生じやすいのです。
😏 私
そう、つまり「見た目や味」でなく「法律上のルール」で分類される。
それが混乱の始まりだ。
しかも、酒税法の運用は“通達”とやらで大幅に変わるというではないか。
これはまことに愉快……いや困った話である。
酒税法の“品目”はなぜ混乱を生むのか?
💬 ランディ君
酒税法では、酒類を大きく「発泡性酒」「醸造酒」「蒸留酒」「混成酒」に分類しています。
さらにその中で清酒、ビール、ウイスキー、ブランデーなどの品目に分かれています。
そして品目ごとに税率も異なります。
😏 私
要するに、「これはウイスキーのような味がする焼酎です」なんて代物があるわけだ。
味は似ていても、法律上の判定はまったく別物になる。
飲む側にしてみれば、「そんなややこしいこと言われても困る」という話である。
💬 ランディ君
たとえば近年の「新ジャンルビール」は、法律上はビールとは別の品目です。
原材料比率が変わると、税率が変わるためです。
こうした事情は、価格差や表記の違いとなって消費者に影響します。
😏 私
なるほど。
「発泡酒である理由」は、味の探求ではなく税率の節約だったりするのだな。
人間の知恵は偉大だが、ややこしい。
酒類業組合法は“誰のための法律”なのか?
😏 私
酒税法の次に登場するのが酒類業組合法。
なんだか穏やかそうな名前だが、中盤から急に“ラベルの世界の支配者”として登場してくる。
しかも、目的に「消費者」という文字が一つも出てこない。
💬 ランディ君
酒類業組合法第1条では、酒税の保全や酒類業界の安定を目的としています。
消費者保護という観点は規定されていません。
ラベルの表示基準も、もともとは業界側の秩序維持を重視した内容が中心でした。
😏 私
つまり、「我々飲助のため」ではなく「税金と業界の秩序のため」の法律。
なんと明快なのだろう。
そりゃあ、ラベルが読みにくくても不思議ではない。
食品表示法の“逆襲”で何が起きたか?
💬 ランディ君
食品全般を対象とする食品表示法は、消費者保護の理念が明確です。
第1条には「一般消費者の利益の増進」と書かれています。
😏 私
もう、これだけで性格がまるで違う。
酒類業組合法は“税金と業界の都合”、食品表示法は“消費者のため”。
これが同じラベルで戦っているのだから、混乱しない方が不思議だ。
💬 ランディ君
元々、食品表示法の酒類部分は酒類業組合法に委ねる形でした。
しかし食品表示法の改正が進んだ結果、酒類にも食品表示法の基準が適用されやすくなりました。
これにより、酒類の表示の一部が複雑化しています。
😏 私
言うなれば、「業界都合」と「消費者都合」が同じ部屋で同居するようになった。
そりゃあケンカの一つくらい起きるだろう。
その余波を我々飲助が浴びている、というわけだ。
ラベルには何が書かれていて、何が書かれていないのか?
💬 ランディ君
酒類のラベルは、製法や原材料の細かい違いを必ずしもすべて表示する必要がありません。
法律で“表示義務のある項目”は規定されていますが、それ以外は事業者の裁量です。
😏 私
つまり、「これはウイスキーっぽいですが、実は◯◯です」といった部分は書かれないこともあるわけだ。
そりゃあ素人が混乱するのも当然。
飲む前の段階で、すでに霧の中を歩いているような気分である。
💬 ランディ君
この問題は、次回以降の“品目別の分解編”で詳しく説明できます。
特に清酒は、特定名称酒制度の影響で分類が複雑化しています。
😏 私
よし、それなら次回は清酒から手術台にあげてみよう。
清酒の世界は奥深く、そして誤解も多い。
斜め目線が大活躍するに違いない。
まとめ
- 年齢とともに「美味しい酒を知りたい」欲求は強まる。
- しかし酒の世界は、味より“法律”の都合で分類されている部分が多い。
- 酒税法は税率維持のため、品目を細かく定義している。
- 酒類業組合法は業界と税の都合が中心で、消費者向けではない。
- 食品表示法は消費者保護の理念が強く、近年酒類にも影響が拡大。
- 3つの法律の目的が違うため、ラベル表示はどうしても複雑化する。
- 次回は“清酒”を取り上げ、どんな誤解が生まれやすいかを解説する。
次回予告
😏 私
さてランディ君、次回は清酒の世界を斜めにえぐる予定だが、心の準備はできているかね。
💬 ランディ君
清酒の分類は非常に体系的なので、データを用意しておきます。
ただ、斜めに切る角度までは保証できません。
😏 私
安心したまえ。
斜めにするのは私の仕事だ。
君は真面目にデータを整えてくれればよい。


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