JL728便 バンコク→関空 搭乗記 機内編(後編)

4 The Art Of Useless Stories(読んでもためにならない話)

―― FSCは、最後に必ず甘い顔をする ――


到着まで3時間20分、理性が整う瞬間

😏
到着まで3時間20分。
この数字が見えた瞬間、私の中で何かが「整った」。

時間が読める。
ペースが組める。
つまり、制御可能である。

人は制御できると思った瞬間、最も危険になる。


ギャレーという名の分岐点

😏
私はトイレに立ち、ついでにギャレーを覗いた。
ゴミを捨ててもらい、自然な流れで追加注文をする。

日本酒。
赤ワイン。
水。

そして、空のペットボトルを差し出し、「こぼしたくないので、水はこれに入れてください」と言った。
我ながら、理性的な判断である。

💬 ランディ君
その行為は「リスク管理」の文脈では正しいです。
ただし「追加注文」という入力が、すでに危険水域です。


FSCは止めてくれない

😏
だがFSCは、ここで止めてくれなかった。

客室乗務員さんは笑顔で、こう言った。
「新しいお水をお持ちしますね」

さらに続けて、「日本酒は1本でよろしいですか?」

この一言である。


「呑み助」という分類

😏
私は焦った。
論理的に考えれば、これから日本酒2合と赤ワインは多い。
しかもこれまでの履歴から、私は間違いなく「呑み助」フォルダに分類されている。

💬 ランディ君
過去データに基づくクラスタリングですね。
あなたは「継続的・計画的飲酒者」カテゴリに入っています。

😏
分類されていると自覚した瞬間、人は反発したくなる。

「それでは2本ください」

私は、結論が出る前に答えてしまった。
FSC恐るべし。
選択肢を与えることで、人を堕とす。


動く居酒屋、完成

😏
テーブルの上は、
ワイン、白鶴2本、水2本、ナッツの小袋山盛り。

もはや居酒屋である。
いや、席が動く居酒屋だ。

飲む分以外は収納ポケットへ。
そして映画を見ながら、チビリチビリ。


朝が来るという想定外

😏
映画が終わり、トイレから戻り、2本目の日本酒をどうしようか考えてる最中に機内が明るくなった。

到着2時間15分前。

結局、白鶴は朝食まで持ち越しとなった。

💬 ランディ君
意思決定の先送りが発生しています。
これは自制心がまだ機能している証拠です。

😏
自制心はあった。
だがFSCが、それを試しに来た。


朝食時に酒は出ない、という思い込み

😏
朝食前、オレンジジュースをもらい、水分補給。
その時、ふと疑問が湧いた。

私の横を通った客室乗務員さん――
白い制服の女性に聞いてみた。

「朝食の時って、お酒は注文できるんですか?」

私は過去の体験を語った。
以前、朝食時にビールを頼んだら「朝はお酒のサービスはありません」と断られた話を。

すると彼女は、少し首をかしげて言った。

「おかしいですね?
朝食時もお酒はサービスしていますが。
いつ言われたんですか?」

想定外である。

💬 ランディ君
オペレーションの一貫性が崩れています。
人間系システム特有のばらつきです。


朝から全力のFSC

😏 私
「呑み助と思われたんでしょうか?」
と半分冗談で言うと、彼女は微笑んだ。

「大丈夫ですよ。何か飲みますか?」

この質問をしてはいけない相手に、
この質問をしてはいけない時間帯に、
彼女はあえて勧めてきた来たのだ。

考える間もなく、呑み助の脳が答えてしまった。

「エビスビールをお願いします」

完全に想定外の朝食である。
ビールと朝食。
至福のひと時
FSC、朝から全力。

白鶴はさすがに控え、
コーヒーを飲みながら到着を待つ。


最後の試練「廃棄予定のワイン」

😏
―― と思ったら、終わらなかった。

着陸前、
「まもなく機内サービスを終了します」というアナウンス直後。

後方ギャレーのカーテンから、
客室乗務員さんが現れ、私に言った。

「飲み物サービスが終了するので、ワインを廃棄するのですが、飲みますか?」

💬 ランディ君
これは倫理的に非常に高度な問いです。
あなたの自制心が最終テストにかけられています。


FSCの贈り物

😏
私は若い頃、JALの機内で「飲みすぎです」と注意されたことはある。
だが、勧められたことは初めてだ。

気は動転した。
だが呑み助は正直である。

「ちょっと多めにお願いします」

こうして私は、
想定外のJALからの贈り物を堪能した。

FSC、天晴である。


これは移動ではない

😏
無事に着陸、荷物を下した。
ここで取り乱しては、
彼女たちの心遣いを無にしてしまう。

気をしっかり持ち、
笑顔であいさつし、
私は飛行機を降りた。

💬 ランディ君
総評します。
あなたはFSCのサービス品質を、
身体と肝臓でフルに体験しました。

😏
そうだ。
これは移動ではない。
体験である。

さすがJAL。
さすがFSC。
満足である。

コメント

タイトルとURLをコピーしました