◎ウクライナ問題は大人のチキンレース

社会(society)

チキンレース
少年漫画や青春映画によくあるどちらが度胸があるかを試すレースです。
大概、崖や倉庫の壁に向かってバイクや自動車で突っ込み、どちらが先にブレーキをかけるかと言うお茶目なレースです。

で、今ウクライナでは、ロシアのプーチン大統領とアメリカのバイデン大統領がどちらが先に軍事衝突をやめるかという、チキンレースを行っています。

テレビではいろんな専門家が訳知り顔で解説してますが、構図は簡単です。
ウクライナは現在NATO加盟を申請していますが、もし実現したらNATO軍がロシアの国境まで何の障害もなく進出してしまい、ロシアは危なっかしくてしょうがない。
で、NATOの親玉であるアメリカに旧ソ連邦国はNATOに加入させない事を約束しろ!と迫っています。

対するアメリカはNATOはそもそも旧ソ連包囲網なので、旧ソ連邦国がNATOに入りロシアを孤立化させることは大歓迎ですから、そんな約束は飲めません。

結局、プーチン大統領はそれなら力ずくでウクライナをもらうぞ!と脅し、バイデン大統領はそんなことをしたら足腰建たないような報復をするぞ!と返します。

そして、どちらかが妥協するまであの手この手で相手を威嚇します。

最初ロシアは、譲歩しなきゃヨーロッパに天然ガスを送らないぞ!と脅しをかけましたが、そうするとロシアも売るものがなくなるので、この案はあえなく立ち消えです。
GDP世界11位(韓国の次)の経済規模ではアメリカ&EUに経済戦争は仕掛けられません。
そこで自慢の軍事力で威嚇してきたわけです。

対するアメリカですが、明らかに戦闘を嫌っています。
アメリカは近年、戦闘によってアメリカ国民の血が流れるのを極端に嫌がるようになっています。
なので、外交で解決しようとしており、ロシアと戦う気はなさそうです。

で、22年2月24日にロシアは軍事行動を起こしました。
ロシアは、アメリカやEUは武力で対抗してこないと踏んだのでしょうが、私も同感です。
今後、アメリカやEUはロシアに対して経済制裁を行うでしょうが、特にEUはロシアからエネルギーの供給を受けているので、経済制裁を強めればかなりの痛みを伴います。

ロシアとしても長期的な経済制裁は痛いでしょうから、頃合いを見計らってウクライナから撤収、当然新ロシア派のいる地域(ロシアが独立国として認めた地域)にはロシア軍を駐屯させ、その内クリミヤ半島と同様ロシアに併合するでしょう。

このチキンレース、現時点ではプーチン大統領の方が根性があるようです。
後は、バイデン大統領がEUと一緒にプーチン大統領が悲鳴を上げるまで本気で経済制裁を行えるかですが・・・
経済制裁で重要な事は対象国を孤立させることです。それが出来なければ経済制裁の効果は出ません。
アメリカはこれまでイランと北朝鮮に経済制裁を行ってますが、反米アラブ諸国や中国が抜け穴となって両国とも白旗は上げていません。
クエートに侵攻したイラクも経済制裁を受けましたが、フセイン政権は倒れませんでした。

さぁ、今後の展開は如何に?
ここでバイデン大統領の根性がないとわかったら、次にチキンレースを仕掛けてくるのは多分あの国でしょう。
今は、地球の裏側の紛争なので、のんびりしている日本ですが、次回は当事者に名を連ねることになるでしょうから、そうそうのんびりしない方がよいと思います。

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